2017年 埼玉大 cosnθ
こんにちは。
今回は2017年の埼玉大(理)の第1問を紹介します。
難易度はそんなに高くないですが、面白い要素が色々入っています。
まずは問題はこちら
私の解答はこちら
問題文にあるTn(x)のことをチェビシェフ多項式と言います。
受験問題にもよく現れる多項式ですね。
漸化式を作り、帰納法で整数係数のn次多項式であることを示していくのですが、
その準備として(1)があります。
(1)はただ三角関数の和積の公式を使えばいいだけですね。
そう思うと簡単な問題だなぁと思うのですが、
この(1)の誘導がないと(3)を解くのが結構難しいです。
実際大学によっては誘導が与えられてない場合もあるので、
和積の公式を自分の中からいつでも出せるといいですね。
(2)はただ2倍角、3倍角の公式が言えるかどうかですね。
(3)は存在性を示すので慣れていないと書き方が難しいかもしれません。
〜を満たすものが存在することを示すときは、
〜を満たすものを具体的に見つけてくれば良いのです。
(1)でチェビシェフ多項式の漸化式ができるので、
それを見れば帰納的に整数係数のn次式であることが示せますね。
漸化式が3項間なので前2つを仮定する帰納法であることには注意。
ここまではチェビシェフ多項式の問題のテンプレみたいなもので、
その後の問題で大学のオリジナリティが見れます。
(4)ではなかなか面白い無理数の証明ですね。
(3)を適切に使えれば簡単ですね。
どうでしたでしょうか。
チェビシェフ多項式、いろんな性質があって面白いですね。
またいつか他の大学のチェビシェフ多項式の問題を紹介したいと思います。
では。